ゆとりローンの影響も大
ローン破綻がこれだけあちこちで起きると、いったいどうしてこんなことが……と思わざるを得ないでしょう。
住宅ローンの組み方を見る時に「これでは無理だ」と感じる無理な組み方をされているケースが見受けられるのです。
バブル景気が好調だったころ、銀行やローン会社は貸したくてしかたがありませんでした。
住宅ローン専門の金融業者の場合、親の年金や就職した子どもの年収まで合わせて収入として算定しローンを組んだようです。
実際には10年20年と払い続けられるのは本人だけで、そんな返済計画は最初から無理だったのでしょう。
こんなローンの組み方をしていれば、ローン破綻になってもおかしくありません。
また、「ゆとりローン」と呼ばれる住宅金融公庫のローン商品は、はじめの5年間こそ返済額が低くゆとりで返済できるものの、6年目と11年目に返済額が一気に上昇する設定になっています。
以前の高度成長期なら勤続年数に応じて給料も上がっていったものですが、そうした右肩上がりの成長が終わったあともそれを前提としたローンだけが残ったのです。
ローン破綻になるのもうなずけるのではないでしょうか。