任意売却と競売
住宅ローンが払えなくなると債権者は、裁判所に手続きをして、家の差し押さえをすることになります。
取り上げられた住宅は競売で安い価格で売りに出され、その家からは退去しなければならないのです。
住宅ローンの残金以上で売却できなければ、家を失った上に残りの借金返済をそれ以後していかなければなりません。
そんな競売を回避する方法が任意売却なのです。
任意売却とは、競売になってしまう前、あるいは競売開始決定が出された後でも債権者と話し合って住宅を売却する方法です。
任意売却ということばの「任意」とは、所有者の任意の気持ちでつまり所有者自身の意思で家を売ることです。
競売が強制的に売却させられるのとは対照的です。
競売の落札者が決まる前ならこれを行なうことができるのです。
任意売却は競売とは違って、普通の方法で家を売却することができます。
引越しや移転でマイホームを売るのと同じです。
さらにいい事に、競売よりもかなり高い金額で売れることが多いのです。
競売は「売らなければならない」という事情ゆえに、足元を見られてどうしても安い価格で買われてしまうのです。
しかし通常と同じ売却で高い値段で売れるなら借金返済もそれだけ行なえ、残債も少ないので返しやすくなるでしょう。
債権者としても少しでも多く返済してもらえれば競売しなくてもいいのですから、両者にとってメリットがあることになります。
こうしてローン地獄から競売でマイホームを失うという悲劇を回避することができるのが任意売却ということになります。
